それでも地球はまわってる

好きなものを好きと叫ぶ。自分がダメだと自覚する。それでも私は生きているし、世界は動くし、地球もまわってる。

着物のはなし

去年の秋頃、唐突に

 

 

「着物を着よう」

 

 

と思い立ちました。

ここでいう「着よう」は、普段着として着物を着よう、ということです。

そしてもちろん、余所行きのフォーマルウェアとしても、着物へとシフトしよう、ということです。

 

 

なんで突然そう思ったのかはよくわからんのですが。

本当に、「唐突に」という表現がしっくりくる。

いや、もちろん理由をつけようと思えばいくらでもある。

 

たとえば、

 

・30歳超えて体型が崩れてきたから、フォーマルドレスとかしんどい

・洋服買うのめんどくさい

・洋服の流行とかどうでもいい

・日本人だし、粋に着物を着こなしたい

 

とかですかね・・・。

 

でも一番は

 

・着物は流行に左右されない

・着物っていうだけで、きちんとして見える

 

20代は、ちょっと新宿まで買い物~とかに、すっぴんにすげー適当な恰好で行ってもそんなに問題なかったよ。でも流石に30代になると、上述のとおり体型も変わってきて、適当な恰好(ジーパンにパーカー)とかだとね、どうしてもみすぼらしくなっちゃうの。

別に気にしないっちゃ気にしないんだけど、

それ以外にもちょっとお出かけ~と銀座や有楽町界隈に行くのに、着ていく服がない、とか(マジ)

そもそも流行のもの買わないし、洋服も別にそんな高いもの持ってないし、キレイめとかも微妙だし、でもTPOに合わせた恰好というのは大人のマナーでもあるわけで、本当に困ってしまって。

 

その点着物は、流行に左右されないから、持ってれば何年経っても着られるし、帯を変えるだけでフォーマルにも町着にも使えるし、意外と汎用性がある。

そして、「ちゃんとして見える」のが素晴らしい。

いいんだよ、洋服でいうところの「ジーパンにパーカー」みたいな組み合わせで、

ほぼすっぴんだったとしても、着物っていうだけで「ちゃんとして見える」じゃん。なんて優れもの・・・!!!!

 

 

っていう、マジでどんだけズボラなんだよ、っていう動機ですねww

 

 

思い立ったが吉日、以前浴衣を仕立てたお店で、着物の着付け教室やってるからそれを受講し、実家にある着物を母に確認し、そして実際に着られるようにしました。

 

で、たまたま今日地元の呉服屋さんがセールやってるから、

母の友人がそこで着付けの先生やってるということもあり、ちょいと遊びに行ってきたんです。

そしたら、そこにとても素敵な反物と、とっても珍しい刺繍の帯がたくさんあって。

凄くステキだったんです。

しかもメーカー直で持ってきてるから、値段もかなりお手頃になってて、

小紋なんだけど、帯をきちんとした織のものにすれば、訪問着としても使える、とにかくとっても上品で上質で素敵な反物。

そして、とにかく素晴らしいの一言に尽きる刺繍の帯。

 

私は言わずもがなだけど、母も大層気に入ったらしく。

 

「どうする・・・?」

 

と。

いやいやいや。

反物と帯(仕立て代込み)、帯揚げと帯締めも無料でつけて、分割手数料はお店持ちになって60万弱。

確かにものを考えれば凄い安くていい買い物だよ。

これ1枚あれば、今後あるであろうどんなフォーマルなイベントにも困らないし、60代まで着られるだろうし、色が微妙になったら染め直しすれば本当に死ぬまで使えるものでしょう。

でも、現状結婚する予定もない=着る予定は皆無。

日舞や御茶とかの習い事をしてれば、確かにこれくらいの格の着物のお世話になる機会もあるでしょうが、それもない。

がしかし、ちょっとしたお出かけで着るにはやっぱり上等過ぎる。

となると、結局買っても箪笥の肥やしになっちゃうよね。

着物はどんだけ良いものでも、所詮は「服」なんだから、着ないと意味がないんだから。

 

ということで、「欲しい?」の質問に対しYesかNoかで言ったら断然「Yes」だけど、やっぱり今の私には必要はないよね。

 

ということで、

 

「あんたが欲しいと言うなら買ってあげる、という気持ちは大変嬉しいし有り難いが、今回はその気持ちだけ受け取っておく。なので、もし今後私が嫁に行くようなことがあったら、その時に、改めてまた気に入る反物見つけて、仕立てて、持たせてください」

 

とお願いしました。

 

 

着物って本当に一点ものだからね。

気に入った反物があって、合わせてみてイメージにばっちりあうんだったら、同じものには2度と出会えないと思って買ったほうがいい!という言い分もよくわかるんだけど。それでもやっぱり「使う機会がない」のであれば、やっぱりそれは意味がないものね。

確かにもう2度とあの子には会えないでしょう。

でも、また次の機会では、その時に「これだ!」と思う子に絶対出会えると思うから。

 

とりあえず今は、ある着物たちをたくさん着て、いつか自分の着物を誂えたいと思います。

 

着物たのしーい!!