それでも地球はまわってる

好きなものを好きと叫ぶ。自分がダメだと自覚する。それでも私は生きているし、世界は動くし、地球もまわってる。

King&Princeとわたし3

(文中敬称略)

 

2021年、V6が解散するという現実に打ちひしがれていた私を救ってくれたのはキンプリだった。

 

それでもファンクラブに入るのはもう少し後だったんだけど、V6解散がいよいよ迫ってきた頃あいで、本当に現実逃避みたいな感じでえーい!って勢いで加入した。

 

新曲が出るたびに、MVを楽しみにし、バキバキに踊るダンプラ動画を待ち望み、キラキラアイドルから大人の雰囲気を漂わせるようになっていく5人を、応援していた。

この間のMade inツアーも行って、生で見て、平野紫燿がとんでもないオーラを放つまごうことなきイケメンで、彼は本当にスターなんだなって思った。

 

これからも、そんな彼を見ていきたいなって思ったし、グループの末っ子自担の髙橋海人が、同じく末っ子自担だった岡田のように、30歳になっても40歳になってもメンバーから末っ子扱いされながらニコニコ楽しそうにしている姿を見たいなって思った。

 

全体的にみんなニコニコ楽しそうでよかったなって、平和な感想を抱いてたんだよ。

 

まさか、その裏で彼らが大きな決断を下そうとしていた(すでに下していたのかもしれない)なんて、夢にも思わなかった。

 

 

今朝のシューイチで中丸君が言ってたけど(意訳)、

「デビュー前は多少の価値観の違いがあっても、CDデビューっていう絶対的な共通の目標がある」

「でもデビュー後は、人生を重ねていって色々とそれぞれにやりたいことが変わってくることもある」

ほんとこれだよね。

 

たぶん、根本的な部分で本当に事務所の方針と折り合わなかったのかな。

 

Jr.のころは、先輩たちのバックや自分たちのコンサート、ジャニーズのミュージカルや舞台に忙しくて、デビューしたら今度は歌やダンス、テレビや雑誌の仕事などが多岐にわたって自分の思うとおりに時間が使えない。

海外進出に必須な英語を頑張りたくてもその時間が取れない。

みんなで武者修行でアメリカに行きたい、アメリカに挑戦したいと思っても、すでに入っているレギュラーの仕事とかが多くてそれも叶わない。

目の前の仕事をこなしているうちに、気づけば歳だけを重ね、確かにジャニーズアイドルとして日本の芸能界での地位は盤石で安泰だけど、脱退する彼らが目指していたもの、求めていたもの、叶えたかったものはそれじゃなかったんだろう。

 

ジャニーズは、所謂ケーポのような歌って踊れる「ポップアーティスト」の事務所じゃなくて、あくまでもジャニーさんが追い求めた「ショーのできるスター」を作る事務所だったから。

だから、Jr.のころはたくさんの舞台に出て、デビューしてからも舞台に出て、ショーとは何かを学び、スターとは何かを追求する。

そしてお茶の間のスタートして地位を確立させる。

それがジャニーズの成功の方程式だったんだろう、それが絶対正義だったんだろう。

 

 

でも、よく考えてみたら私がキンプリにはまったのは、前述のとおり「Magic Touch」や「NamaeOshiete」で確実に海外を意識した楽曲だった。

ぶっちゃけ、キラキラなアイドルソングはそこまで興味が無かったけど、あの「アーティスト」感溢れる楽曲が、その世界観を出せる、魅せられる5人が私にはたまらなかった。

 

「この感じで、ケーポとは違う『ジャパニーズポップアイドル』としての独自路線を世界に届けてほしい」

 

そう確かに思った。

でも、NamaeOshiete以降発表された曲たちは、タイアップというのもあるけど、また元のジャニーズソングに戻ってしまい、これまた正直がっかりした気持ちがあった。

もっともっと、彼らの歌と踊りの魅力を引き出せるスタイリッシュな曲を個人的には求めていた。

そして多分本人たち(特に海外進出のこだわりのある子たち)も、そう思うことが多々あったんじゃないか。

 

 

奇しくも同じステージで切磋琢磨してきたJr.が全ての活動を休止して海外へ出た。

そういう姿も、彼らにとっては羨ましかったはず。

自分たちもあれだけ海外に行きたい、そこを目指しているんだ、そう何度も訴えたはずだけど、きっと旧態依然の体制を保持したい事務所側がなかなかそれを良しとしなかったような気がする。

もちろん、本人たちが強く望めば、今ある仕事をクリアにしたタイミングでしばらく海外に行かせる、みたいな選択肢もあったかもしれない。

でもそういうところでも、少しずつメンバー間の折り合いがつかなくなっていったのかもしれないし、そのタイミングを待ったのではもう遅いと思ってしまったのかもしれない。

 

目の前に提示されるお仕事は、それはそれで敬意と感謝をもって対応していたであろうことは想像に難くない。

もちろん楽しんでもいただろうし、ワクワクすることもたくさんあっただろう。

でも、ふと自分のことを振り返り、これから先のことを考えたときに「ほんとうにこれでいいのかな」って、立ち止まってしまうことも多かったんだろう。

 

そうだよね。

デビューして4年、一般社会人だって色々なことが見えてきて、ここから先どうしようかな、ずっとこの会社にいるのかな、もっと他のところ行ってステップアップ目指そうかな、とかって考えるタイミングだと思う。

 

だから、仕方ないのかなって、思う部分が、ある。

 

(つづく)